1954-07-06 第19回国会 衆議院 法務委員会上訴制度に関する調査小委員会及び違憲訴訟に関する小委員会連合会 第1号
○兼子参考人 それはアメリカ式な考え方からすれば、法令審査権というものは、やはり司法権の行使に付随して出て来た所産であつて、初めからそれだけを切り離した制度ではないということから来るのだと思います。
○兼子参考人 それはアメリカ式な考え方からすれば、法令審査権というものは、やはり司法権の行使に付随して出て来た所産であつて、初めからそれだけを切り離した制度ではないということから来るのだと思います。
○兼子参考人 そういうわけじやないのです。やはり地方裁判所であるけれども、八十一条の関係から、最高裁判所が具体的事件について裁判をするにあたつて、法令等の意見を判断した場合は、その場合の限度において憲法八十一条で一般的拘束力があると解釈すべきじやないか。下級裁判所にも当然法令審査権というものはあるのだけれども、それには八十一条のような規定がないからこの事件だけだ。八十一条の規定があるということは、むしろ
○兼子参考人 御質問の各点についての私の基本的な考え方は、最高裁判所事務総局の出しておる上告制度関係資料の中に、私の最高裁判所に関する憲法上の諸問題及び上告制度の目的という二つの論文が載せてありまして、これにおいて大体のところは尽しているつもりでありますから、もし本日私の申し上げることで不十分な点はなおそういうふうな資料を御参考願いたいと存じます。 第一に最高裁判所の違憲審査権の範囲の問題でございますが
○参考人(兼子一君) そうするとやはり会社側は仕事を与えない形になつてしまつて、そのために労働者が働けないということになるのじやないですか。
○参考人(兼子一君) 実は私迂遠でございまして、余り実情を承知しておらないものでありますから、その点から私の申上げるところは果して実際上適用してどうかということの自信ははつきりないのでございますが、一通り私のこの問題に対する考えを述べさして頂きます。 問題の一部ストの場合は、全部ストの場合或いは使用者側のロック・アウトのように全面的な操業停止の生じていない上に、当事者双方がそれにもかかわらず、それに
○兼子参考人 私が東京大学教授兼子一であります。本法案につきましてまず私の結論を申し上げますと、この法案はその立法技術の点におきましては、いろいろほかに考えようもあると思いますが、そのねらいともるところは、まことに相当なものであるというように考える次第であります。元来この問題は、先ほど眞野裁判官からもお話のあつたように、新司法制度の発足とともに考えらるべき問題でありましたのが、今日までずるずるべうたり
○兼子政府委員 まだ目下のところ十分な材料を持ち合せておりませんので、その材料を得次第、同時にまた具体的な事件が起つておりますならば、その警察なり檢察廳の方から報告も参ると思いますから、そういうことを中央で取上げられるようになりましたら、その際にはつきり意見をきめたいと思います。
○兼子政府委員 この点につきましては、法務廳としても、目下研究中でございまして、まだ法務廳として正式の意見はまとまつておりません。しかしながら御説の通り、示威運動というふうなものは、むしろ憲法の二十一條の集会の自由に該当するものでありまして、これを侵害することは重大なる基本的人権の保障を無視することになるわけであります。ただ普通の集会と違いまして、示威運動においては、それが移行するという面がございますから
○兼子政府委員 ただいまの御質問でありますが、御承知の通り地方自治團体の條例制定権は、憲法によつて保障された自治法権でありまして、憲法または法律の範囲内においては当然認められることになつておりますし、またこの條例制定権に対しては、中央政府におきましては、直接これに干渉するという方法は許されていないのでありまして、從いまして、たといその條例があるいは法律に反する疑いがある。あるいは憲法に反する疑いがあるという
○政府委員(兼子一君) 只今御質問の第二次試驗の試驗科目につきましては、從來の高等試驗にはいろいろ專門外の選択科目というものをとる余地があるようにできておりましたけれども、この案におきましては、專ら法律の專門科目だけについて十分な試驗を行うと、そして一般の補助科目等については、第一次試驗の一般教養科目という点で法律を專門とするのに必要かどうかという点を檢定するという態度をとつておるわけでございまして
○政府委員(兼子一君) この法案は大体新らしい教育制度を前提として立案されておるのでありまして、新制の大学におきましては、從來の大学のように專門教育のみを偏重せずに專門科目の外に一般教養科目というものを必ず履修しなければならんということに定まつておるのでありまして、この第一次試驗を免除するという、第四條の第一号におきましても「学校教育法に定める大学において学士の称号を得るのに必要な一般教養科目の学習
○政府委員(兼子一君) 私共といたしましては、成る程仰せの通り、最高裁判所は直接國会に責任も負わないし、從つて又政府委員も出されないということになつておりまして、國会との法案の提出その他の連絡の上におきましても非常に不便を感ずるわけでございますが、從來においても法務廳としてはその点につきまして、でき得る限り裁判所の御意向を酌み、十分連絡の上法案の提出その他の点につきまして國会との中継をする所在でございますし
○兼子政府委員 その点は國会の委員会においてもこの問題を取上げられていることでありますから、私たちの方としてもできるだけ努力をいたしまして、もし私たちの方が意見なり勧告をなさなければならないという機会が参りましたら、それをしようと思います。
○兼子政府委員 私どの方といたしましては、具体的にこの問題を取上げて調査しておるということはないのでございまして、政府といたしましては、過度経済力集中排除法の執行は、第一次的には持株整理委員会にまかされておることでございまして、從つてその指定なりあるいは指令ということも持株整理委員会の方で認定され、さらにそれに不服があつて、内閣総理大臣に異議の申立てがあつたときには、内閣においてこれを取上げるという
○兼子政府委員 それを試驗と申しますか、そういう名前をつけますかどうかは別問題でありますが、やはりそういう方法をとられるものと存じます。
○兼子政府委員 それはもつぱら最高裁判所の方でお考えになることと存じますが、大体におきまして二年間の修習を続けられる見込みがあるかどうか。これはやはり健康上の理由もあることでありましようし、あるいは定員を超過して志望者があるというような場合には、その年は優秀な者を先に取るというようなことが標準になるのではないかと存ずるのであります。
○兼子政府委員 ただいま御質問の通り、司法試驗法におきましては、司法試驗は資格試驗だという建前がとられております。從いましてこれに合格した者が必ずしも司法修習生になるという建前ではございませんから、本人の希望によりまして司法修習生を志願した人に対しまして、最高裁判所がその定員の範囲内において審査をした上で命ずるということになるわけであります。
○兼子政府委員 それはやはり局長なり長官が、ちようど行政部局の関係として、労働省の労政局長が運輸省のある局長と意見を交換するというのと、同じ意味においてなされるのであります。
○兼子政府委員 立法の建前から申しますと、正式にはやはり法務総裁を通じて内閣及び各省大臣に意見及び勧告をするということになるのでありまして、ただ事実上は、各省の局長から檢務長官なりあるいは調査意見長官に対して照会があつたときに、これに対して局長なり、長官なり、長官の名義でお答えすることも、あるいはまた意見を述べることもございますけれども、正式にやる場合には、やはり総裁を通して各省大臣あてにするというのが
○政府委員(兼子一君) 國事と申しますのは、結局実質は外で映つて來たことを儀礼的の、或いは認証的な意味で國民統合の象徴としての天皇が、國民のために行われる行爲というふうに考えます。
○政府委員(兼子一君) それではその趣旨で、全く私個人としての、公聽会でもお聽き願うようなおつもりでお聽き願えれば幸いだと存じます。 解散問題について、いろいろ議論もあるところでございますが、先ず日本國憲法の建前として、解散の形式というものは、私にはやはり七條による外はないというふうに考えられるのであります。即ち解散もやはり天皇の國事に関する行爲として内閣の助言と承認に基いて、内閣のみが責任を持つという
○政府委員(兼子一君) 昨日の御質問にお答えする前に、法務総裁と相談いたしましたが、総裁のお話しでは、政府としての公式の見解はまだはつきり決していない。目下研究中であるという程度であるから、その通りに御返事いたすようにというお話しがありまして、尚それにつきまして私個人の見解を述べることにつきましては、若し特にそういう趣旨でのお尋ねであるならば、答えても差支えないという了解を得て参りましたけれども、その
○政府委員(兼子一君) 法務総裁としては前に調べて置けと……、調べて置けということは材料を纏めて置けということをおつしやつておりまして、その趣旨の準備だけはいたしておりまして、それ以上突込んだことは部としては調べておりません。
○政府委員(兼子一君) 只今重ねての御質問でございますが、ここで私個人の意見を発表するのも如何と存ずるのでありますけれども、委員長如何なものでしようか。
○政府委員(兼子一君) 只今特に御指名を受けまして、私に対する御質問があつたわけでありまするが、実は私の職務は政府部内におきまして内閣又は各省に対して意見を述べ、勧告をするということを担任もておるわけでございまして、法案の一部を所管しております関係上、政府委員といいますかを仰せつかつておる次第でございますが、そういう意味におきまして政府を代表いたしまして政府の法律的の意見というものを直接外部に発表する
○政府委員(兼子一君) 建物の点は、最高裁判所の所管に関する事柄となるのでございますが、予算の関係を見ますと特に新築費というものが計上されてないようなのでございまして、從つて從來の家事審判所或は少年審判所の廳舎というものを使う趣旨だと存じております。
○政府委員(兼子一君) この法案中家庭裁判所の設立及び管轄区域に関する分につきましては、その前提として裁判所法の改正を必要とするわけでございまして、裁判所法において、家庭裁判所の組織権限というものを定め、本法案において具体的に設置の場所及び管轄区域を定めるという形をとつているのでございまして、この裁判所法の一部を改正する法律案におきましては、昨日國会へ提出申上げた次第でございまして、実質的にはそれと
○兼子政府委員 ただいまの御質問の点につきましては、家庭裁判所というのは、今国会に提出すべき予定になつております裁判所法の改正によつて新たに設けられる裁判所でありまして、從來の家事審判所とは別個なものであります。從來の家事審判所は地方裁判所の支部という形で、独立の裁判所ではなかつたのであります。從いまして本來から申しますれば、裁判所法の改正と同時に、あるいはそのあとでこの家庭裁判所の管轄の区域だけを
○兼子政府委員 いろいろな交通機関とか経済事情とかいうふうな点の考慮して、現段階におきまいしてこれで十分ではないかという考えでございますが、将来また事情の変更ということは考慮に入れたいと思います。
○兼子政府委員 その点はこの管轄を変更する際に十分に研究し、また裁判所と連絡いたしまして、必要な場合には実地調査をいたした上で決定したしたものでございましから、請願の御趣旨も十分参考にはいたしておるつもりでございます。そうすると現在のところでは、この改正によつて全部満足されるようになつておるのでありましようか。そういうふうに解してよろしいでしようか。これこれ以上改正する気持はないということでしようか
○兼子政府委員 ただいまお尋ねの点につきまして、この前の国会で請願が採択になつた件では、水戸の土浦簡易裁判所管轄区域の中でその点を考慮して変更の中に入れてございますが、御質問の趣旨はその管轄の変更の点だけでございますか。それとも新設というようなものも含めて御質問でございますか。
○兼子政府委員 ただ今議題となりました商法の一部を改正する法律案につきまして提案の理由を御説明申し上げます。 現行商法は、株式会社及び株式合資会社について、主として資金調達等の会社経理政策上の必要と、零細株主の便宜等に基きまして、株金分割拂の制度、すなわち株金はこれを分割して会社の設立又は資本増加の際に、第一回拂込としてその四分の一以上を拂い込むをもつて足りるものとし、残額は会社の成立した後、または
○兼子政府委員 ただいま議題となりました判事補の職権の特例等に関する法律案の提案理由を申し上げます。 新憲法の施行によりまして、わが司法制度に画期的な改革が行われ、司法の職責のきわめて重大となりましたことは、いまさら申し上げるまでもないところでありまして、政府といたしましても、この重責を担う裁判所の機構の整備充実に、でき得る限りの力をいたしてまいつたのであります。しかしながら、終戰後のこの深刻多難